「ポジティブ」は本当に自分の言葉だった?
「自己受容」「自己重要感」「ポジティブに考える」「失敗は成功の基」
最近よく耳にする言葉です。
私はもともとポジティブ変換が得意で、嫌なことも前向きに捉えるのが自然にできるタイプです。
それは長所だと思っていたし、実際に日々気分よく過ごせていました。
けれど、ある日ふと「これって本当にポジティブなのか?」という違和感にぶつかりました。
反省できない自分に気づいたとき
私は会社で怒られても、
すぐ「次に活かせばいい」「ここはできているな」と変換してしまう癖があります。
早すぎるその反応に、「反省してないだろ」と言われることもしばしば。
同僚や友達からは「ポジティブだよな」とよく言われます。
前向きで自己重要感の高い自分を誇りに思っている私は、最近あることに気づきました。
「もしかして、私は失敗から目を逸らしてるんじゃないか?」
バレエが教えてくれた、私の“逃げ”
最近、バレエを始めました。
全くの未経験でしたが、仕事のために挑戦してみようと踏み出しました。
レッスンは、ストレッチ→バーレッスン→センターレッスンという流れ。
バーは全員で行うのですが、センターは少人数ずつ。
自分が前に立つと、他の皆さんに見られる構造です。
そこで私は強烈な緊張を感じました。
- 手が震える
- 呼吸が浅くなる
- 振りを忘れてパニックになる
頭ではわかっていました。
「初心者なんだからできなくて当たり前」「誰もそんなに私を見ていない」
でも、体が反応してしまうのです。
そして、私は気づかぬうちに「センターレッスンがないレッスン」ばかり選ぶようになっていました。
「基礎は大事」と自分に言い訳しながら。
怖いのは“見られる失敗”だった
自分の中で問い直しました。
「私は何をそんなに怖がっているのか?」
答えは、「失敗を見られること」でした。
完璧な自分でいたい。恥ずかしい姿を誰にも見せたくない。
そんな気持ちが、私の中に根を張っていたのです。
ポジティブの仮面、本当の自分
振り返ると、私はポジティブでいることで
「恥ずかしさ」や「恐怖」から自分を守っていたのかもしれません。
「これは失敗じゃない、成功の材料だ」と自分に言い聞かせることで。
でも、それでは成長できない。
“失敗”を通り過ぎるだけで、“学び”にはなっていなかったのです。
変わりたいと願う、今の私
本当の自己受容とは、「失敗している自分を見つめること」。
「前向きな言葉」でごまかしていては、変われない。
誰だって完璧主義な一面を持っています。
その方がかっこよく見えるし、楽だからです。
でも、恥ずかしさから逃げている限り、自分を許せるようにはなれません。
「なぜ逃げているのか?」と問い直すことで、少しずつ見えてくるものがあると感じています。
私がバレエを始めた理由
私は今もセンターレッスンが怖いです。
でも、人前で震えても、恥ずかしくても、
「自分がなりたい姿に近づくためなら受け入れられる」そう思えるようになってきました。
なぜバレエを始めたのか。
私はどうなりたいのか。
その問いを忘れずに、私は今日もレッスンに向かいます。
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